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IZ*ONE (アイズワン)

IZ*ONEはグローバルファンダムを持つK-POPアイドルの未来像

韓国マスコミのIZ*ONE関連ニュース翻訳。

IZ*ONE、ファンダム型ガールズグループの未来になるのか

2020年2月28日 スポーツワールド

2月17日ファーストフルアルバム”BLOOM*IZ”、リード曲”FIESTA”を発売したIZ*ONEにより、突然「ガールズグループ初動売上35万枚時代」が開幕した。

ハントチャートで35万5,313枚、歴代ガールズグループ初動記録を更新した。

前の記録が昨年発売のTWICE”Feel Special”15万4,028枚、ただの記録更新ではなく2倍以上上回る記録更新だった。

この数字が本当にガールズグループに可能であるのか信じられなかった。

この快挙は、これまで幾度も言われているようにIZ*ONEがボーイズグループ型ガールズグループ、即ちファンダム型ガールズグループであるという点に起因する。

  • ボーイズグループ=ファンダム型
  • ガールズグループ=大衆型

IZ*ONEはこの既存認識に逆行する。もちろん今までファンダム型ガールズグループがなかった訳ではないが、ファンダムの規模まで人気ボーイズグループレベルまで成長させたのはIZ*ONEが初めてだ。

他の数値も人気ボーイズグループに似たパターンが見られる。

代表的なのは音楽配信売上。IZ*ONEにとって今まで弱点と言われてきた大衆性、しかし状況が大きく変わった。

IZ*ONE FEISTAの2月17日 Melon リアルタイムチャート

リード曲”FIESTA”は発売直後に韓国最大の音楽配信サイトMelonのリアルタイムチャート3位にランクイン、その後2~3位を維持すると4日目にとうとう1位を記録した。

IZ*ONEとしての最高記録というだけでなく、1位を取れる可能性のあるガールズグループ自体がいくつもない。

さらにファンによる重複ストリーミングを除外した利用者指数のランキングでも2日連続5位を記録、その後も27日まで10位圏内を維持している。

これはいわゆるファンダムストリーミングだけでは不可能な数字。一般層が聴くところまでファンダムが順位を引き上げ、さらに一般層に消費させることに成功した。

ファンダムの規模の力で一般層を引き込むトップクラスのボーイズグループの威力をそのまま再現した。

先に「ファンダム型ガールズグループはIZ*ONEが初めてではない」と言及したのには理由がある。

2018年頃から登場した新鋭ガールズグループは全般的にIZ*ONEに似たファンダム型である。まだファンダムの規模が小さいために目立たないだけである。

IZ*ONEと同時期に新曲を発売したEVERGLOW、LOONA等もそうだ。全てがファンダム型ガールズグループであり、ファンダムの力で音楽配信ランキングの順位を引き上げ、CD売上を伸ばす。

ファンダムの力がここまで大きくなったのはファンダムが韓国内にとどまらないからだ。

上述のグループはみなYouTube再生回数、CD売上において海外ファンダムの比率が大きい。

IZ*ONEは予約段階で中国から約8万枚、ここに既にデビュー済の日本での売上が加わる。

他のガールズグループも韓国内のファンダムより海外のファンダムの方が大きい場合が少なくない。

まさにこの点がかつてのファンダム型ガールズグループとの相違点。K-POPのグローバル化によって誕生した次世代ファンダム型ガールズグループという事だ。

韓国のファンと海外のファンが相互作用しながらファンダムをマンモス級に育て上げる構造である。

このようにしてIZ*ONEは今までになかった強大な火力を持つようになった。今後IZ*ONEクラスの火力を持つガールグループが次々と登場する可能性がある。

視野を広げてみよう。

ガールズグループ=大衆性という概念が成立したのは、ボーイズグループより大衆接近性が優れているためだ。それを基盤に各種イベント、CM出演を主な収入源にする変則型収益モデルを選択した。

しかしこの5年、YouTubeなど多様なニューメディアが発達したことにより状況が大きく変化した。突然スモールスター全盛時代がやってきたのだ。

アイドルが独占していた大衆のアイコンという地位も細分化された。大金を投じて育成したアイドルが無数のユーチューバー、SNSインフルエンサーらと同じOne Of Themになってしまった。

メディアが変化したことでガールズグループの収益モデルは崩壊した。イベントはヒップホップミュージシャンや、YouTubeなどで人気を集めるダンサーに浸食され、CMも同じ様な状況にある。

Tzuyang チャンネル登録者204万人

チャンネル登録者数100万人を超えるTyuyangのようにCMに出演するユーチューバーは一人二人ではない。

このような状況は今後さらに加速するだろう。

“大衆性のガールズグループ”はボーイズグループのようなファンダム戦略に転換せざるを得なかった。

韓国のファン文化の性質上、ボーイズグループほど成長が望めないガールズグループのファンダムは海外ファンダムが補完してくれる。

経済力ある先進国にファンダム文化が浸透すると、海外ファンダムはYouTubeの無料コンテンツだけでなく、CDやグッズまで消費する。

ファンダム型はファンダム型でも、さらにグローバルファンダム型に進化するとIZ*ONEのように常識を覆すほど巨大に成長する。

2018年以降、ガールズグループの戦略そのものが変化した。

ROCKET PUNCHはデビュー後すぐにファンミーティングを開催し、実質消費層、コアファンダム育成を狙った。LOONAは海外では強いガールズヒップホップ路線に転換する。

さらに興味深い点がある。

文化芸術界の大衆性とは「少数のメディアの独占」を前提に成立した概念である。4つの地上波テレビ局が全てを掌握し牛耳ることが可能だった時代、大手新聞社が扱わなければ「無かった事」にすることが可能だった時代。学校に行けば、同じ番組の話で皆盛り上がり、人気ドラマは視聴率60%を超えた。

そしてメディアの爆発が起きると、根本的思考の変化が起きた。

少数メディアの独占時代、ガールズグループの収益戦略は消費者ではなくプラットフォームに選択されなければ成立しない構造だった。

イベントの主催者から選択され、広告主から選択される。そのためには大衆性を担保に地上波テレビ局から選択されなければならない。

そして大衆性確保に没入する方法論が沸き起こった。一時K-POP全体に蔓延したフックソングもその中のひとつだった。

しかし今はガールズグループも自己主導型収益モデルを作りつつある。

YouTubeチャンネルで収益を上げたり、IZ*ONEのように有料プライベートメールサービスなどファンダムとのコミュニケーション自体をグッズ化する。

こうして選択されなければならないストレスから解放されると、根幹となる音楽も変化する。

大衆性のために必要だった簡単で覚えやすいイージーリスニングから徐々にエッジの効いたアンチトレンドな音楽を実験する。

DREAM CATCHERのようなヘビーメタル基調のガールズグループも成立するまでになった。

そして海外ファンダムが盛り上がると、韓国ファンダムも相互作用によってさらに強くなる。

大衆性というコードが崩れると、ライバルグループファンダムによるイメージ棄損戦略も効力を失った。

今回のIZ*ONEの快挙はPRODUCE101 順位捏造事件を乗り越えて得た結果だ。

IZ*ONEはデビュー前から前例が見当たらないほどインターネット上で叩かれ続けてきたグループ、2012年のいじめ事件で頂点から底辺に墜落したT-ARAのように大衆性への打撃が深刻だった。

ところが、そういうことで打撃を受ける”大衆性のガールズグループ”が今は消えつつある。大衆性という概念自体が壊れたためだ。

時代が変わり徐々に大衆もそういうバッシングに無関心になりつつある。

活動自体に法的問題がない以上、実際に購入してくれる人だけが納得すればよいということだ。

むしろバッシングによって問題が大きくなればなるほどIZ*ONEの知名度が上がり、ファンになるルートが拡大するという効果を生んだ。

IZ*ONEに対するインターネット上でのバッシングは無関心だった一般層をライトファンに変え、ライトファンをコアファンに変え、コアファンの結束力を強化した。

叩かれれば叩かれるほど成長して来たIZ*ONEファンダムの規模がそれを証明する。

一方、地上波テレビ局など既得権益層を納得させなければならない理由さえ存在しない。

防弾少年団はビルボード1位だけアメリカのテレビ番組に出演したのではない。YouTubeやSNSなどニューメディアを通じて防弾少年団がアメリカでも無視できないファンダムを形成したからアメリカのテレビ局も出演を依頼する時代になった。

今はアイドルが地上波テレビ局を必要とするのではなく、地上波テレビ局がニューメディアを利用してファンダムを構築したアイドルを必要とする時代である。ファンダムが大きい事が大衆性になる時代が幕を開けた。

現実的な記録更新として表面化したIZ*ONEの現在の状況を、例外と見るのは難しい。

事実上、アイドル産業の”次の段階”というマイルストーンに近い。

収益モデル、ターゲット設定、活動領域、音楽的方向性、既存メディアとの関係など全てにおいて以前とは生存論理が変化した。

そして大衆性という概念の見直しは大衆文化産業の”次の段階”でもある。

全世界を席捲するマーブル映画など世界観の中心ハリウッドフランチャイズなども根本的には、緩やかな形態のファンダム戦略という点を思い出す必要がある。

今後大衆文化産業の全般的推移に関心を持ち見守らなければならない。

(翻訳終わり)

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