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プロデュース48

韓国アイドル産業を変えたプロデュース48

日韓アイドルグループIZ*ONE (アイズワン) が誕生した韓国のオーディション番組Mnet”プロデュース48″関連ニュース翻訳

韓国アイドル産業のシーンチェンジャーになった プロデュースシリーズ 投票権を得た視聴者が宣伝まで引き受ける

エコノミー朝鮮 2018年9月17日

「国民プロデューサーのみなさん、下尾みうをよろしくお願いします」

8月25日、ソウル地下鉄2号線新村駅。

1番出口を過ぎ延世大学方面の3番出口に向かう道の正面に、このような文句が書かれた広告板が見えた。

“国民プロデューサー”とは、視聴者がアイドルデビューメンバーを投票で選ぶサバイバルオーディション番組”プロデュース シリーズ”で視聴者を意味する言葉。

ピンク色の学生服を着た少女が明るい笑顔を浮かべる広告板がアイボリー色の壁面をいっぱいに覆った。少女の写真の周囲に貼り付けられたカラフルなポストイットには様々な応援メッセージが書かれている。

そこから新村現代デパート方面に数歩歩くと、同じ形式の広告板が再び出現した。

「国民プロデューサーの皆さん、私の光になってください」

プロデュースシリーズによって熱心なファンが応援する練習生のために惜しみなく投資する事がアイドル文化の新たな形として定着した。

プロデュース48最終回 (8月31日放送)を控え、ソウル地下鉄2号線新村駅、弘大入口駅、3号線高速バスターミナル駅、教大駅などの主要駅にピンク色の広告板が掲げられた。

アイドル練習生のファンが、応援と宣伝のために作った広告だ。地下鉄駅だけでなくデパートの屋外電光掲示板、大型フランチャイズコーヒーショップの呼び出しベル、市内バスにも同様の形式の広告が掲げられた。

地下鉄駅の壁面広告掲載費は1か月で少なくとも200万ウォン (約20万円)、高いと1000万ウォン (約100万円)に及ぶ。

プロデュース48 小嶋真子応援ポスター

テレビ局がI.O.I、Wanna Oneら、アイドルグループを輩出

プロデュース101 シーズン1、シーズン2、プロデュース48と続くプロデュースシリーズが韓国アイドル市場の版図を変える”シーンチェンジャー (Scene Changer)”になった。

プロデュース101シーズン1が輩出したガールグループI.O.I (アイオーアイ)とシーズン2が輩出したボーイグループWanna Oneの人気が絶大だったからだけではない。

9月7日放送のMnetの音楽番組”エムカウントダウン”に出演した新人アイドルグループ12組中、5組が中小芸能事務所所属のプロデュースシリーズ出演経験者だった。

昨年主要音楽番組のランキングを大手芸能事務所所属のアイドルグループが独占したが、それとは明確に異なる様相だった。イ・ギフン ハナ金融投資アナリストは「プロデュース101を通じデビューしたアイドルグループはYGエンターテインメント所属のiKONや、JYPエンターテインメント所属のTWICEのような大手事務所所属のアイドルグループと同様に成功確率が高いだけでなく、デビューから収益を上げるまでの期間が非常に短い」と説明した。

専門家は3つの点でプロデュースシリーズが今までの韓国アイドルビジネス構造を完全に作り変えたと評価する。

第一に、エンターテインメント市場に”プロシューマー”の概念を導入した。”プロシューマ―”とは、商品開発段階から生産、流通まで関与し権利を行使する能動的な消費者を意味する。

プロデュースシリーズは視聴者が番組制作過程に参与し、流通が可能になるように市場を作る。生放送の公開投票を通じ視聴者が能力ある練習生を選択できるようにした。

イ・ジャンウ ブランドマーケティンググループ会長は「今まで視聴者は完成したアイドルのパフォーマンスを受動的に消費して来た。しかしプロデュースシリーズの視聴者はアイドルを選ぶ行為を通じて自然にファンになった」と分析した。

第二に、様々な装置を活用して視聴者を単なる追従者から、後援者、熱血ファンになるように誘導した。プロデュース101シーズン2の”マボイ後援”イベントが代表例。”マボイ”とは”My Boy”の略語で、プロデュース101シーズン2では「私が支持する練習生」という意味で使用した。

プロデュースシリーズは生放送順位決定投票とは別系統のホームページ”マボイ後援”ページを設置、視聴者が1日1回1名の練習生に点数を付与できるようにした。

練習生の累積点数が一定基準に到達すると、番組がその練習生に総合ビタミン剤、テディベアなどをプレゼントし、練習生は応援してくれたファンに感謝の気持ちを込めた画像と映像を公開した。

国プの庭園で5段階完全制覇した宮脇咲良

順位決定投票とは別途に視聴者が練習生を応援し、それに練習生が応える。そして練習生が好成績を挙げれば、それに鼓舞された視聴者がさらに熱烈に練習生を応援する。

即ちプロデュースシリーズは番組が巨額の宣伝費を投入しなくても、視聴者が自ら番組を宣伝し応援する好循環構想を作り出した。

第三は、番組以外にファンが望むコンテンツ需要を正確に把握し、追加提供する部分。

プロデュースシリーズは放送が終わると、その日の放送に出演したメンバーの近接撮影映像をインターネットにアップロードする。

今までのアイドル関連番組はグループ全体に焦点を合わせた映像を制作提供してきたが、ファンはその映像の中から、各自が応援するメンバーの登場部分だけを切り取って視聴した。

チャン・ミンジ韓国コンテンツ振興院専任研究員は「プロデュースシリーズはアイドルファンが必要とするコンテンツ需要をピンポイントで探り当てた。今までサブカルチャー扱いだったファンコンテンツをビジネス戦略化しファンの共感まで引き出した。」と語った。

プロデュースシリーズを真似た番組は海外でも相当な波及力を見せた。プロデュース101の大成功の後、中国では似たようなフォーマットの番組が大人気を集めた。

今年1月に始まったシーズン2をそっくり真似た”偶像練習生”は初放送公開1時間で視聴回数1億回を達成した。中国最大の動画サイト”テンセント”が”プロデュース101″の版権を正式購入し制作した”創造101″は放送初日に中国最高の人気番組、中国版”ランニングマン”を制しリアルタイム人気検索語1位を記録した。

同じ構造を繰り返せば、人気を失う

しかし韓国で制作したプロデュースシリーズと同様のフォーマットのオーディション番組は大きな成果を上げられなかった。デビューしたものの人気を得られずにいる芸能人を対象にしたKBS2″THE UNIT”、YGエンターテインメントのヤン・ヒョンソク代表が、韓国全国の中小芸能事務所を訪ね新たなスターを発掘するJTBC”MIX NINE”が代表例。

JTBCの”MIX NINE”は視聴率0.6%、KBS2″THE UNIT”は2.5%を記録した。”THE UNIT”は番組の展開が平凡で、”MIX NINE”はヤン・ヒョンソク代表が番組を主導する姿が、視聴者に公平性を欠く印象を与えた。

チャン・ミンジ専任研究員は「視聴者は繰り返されるシステムに対し慣れより飽きを感じる。”SUPER STAR K” (※一般人を対象にしたオーディション番組、シーズン8まで続いた)は大人気を得たが、回を重ねる連れ人気が低下したのが代表例。プロデュースシリーズもどのようにシステムを作り変えるかに、今後の成否がかかっている」と語った。

(終わり)