Youtube再生回数5億回突破、日本のK-POPメディアやK-POPブログ、自称リサーチャーによると世界的な人気を誇っているらしいK-POPガールズグループBLACKPINKのコンサートレビュー記事の翻訳など。
声援もコールもないBLACKPINKコンサート 大規模会場開催の意味と限界
ソウル新聞 2018年11月12日
放送歌謡担当になってから5か月半が過ぎた。趣味と職業が一致する人生を現実化する機会を得て多くのコンサートに足を運んでいる。休日も可能な限り時間を作ってコンサートに通い、多くのコンサートを集中的に観覧すると比較する目も少しずつ養われる。
先週末、どこか少し違う何かがおかしいコンサートを観た。BLACKPINKの初コンサートの話である。
11月10~11日BLACKPINKがソウル松坡区オリンピック公園体操競技場で初韓国単独コンサートを開催した。
マスコミに公開したのは初日10日のコンサートだった。
開演1時間前、会場周辺は他のアイドルクループと同じように賑わっていた。開演時間の午後6時、1万の観客席は空席がほとんどなかった。2時間を超えるコンサートは期待以上だった。踊りながら生歌で歌うBLACKPINKの努力と情熱が光り、バンド演奏を取り入れるなど完成度が高かった。
ところがコンサートを観覧する客席の雰囲気は一般的なアイドルのコンサートとは全く違った。発売した曲は少ないがヒット曲は多いBLACKPINKが歌う間、観客が合唱することはなかった。
人気アイドルグループがステージで歌えばファンの熱烈な声援、コールがあるものだが、この日のコンサートではその風景を見ることはなかった。コンサートの途中途中でスクリーンにメンバーひとりひとりの映像が流れると、他のコンサートではそのメンバーのファンが大声援を送るが、それもなかった。
観客の多くは曲の始まりと終わりに拍手と歓声を送るだけ、ファンらしい情熱は見えなかった。客席の反応だけを見るとアイドルグループのコンサートより”開かれた音楽会”に近い姿が演出された。
BLACKPINKのメンバーも、そんな雰囲気を意識したようだった。ジェニーはコンサートの途中「BLINK (※BLACKPINKのファンクラブ名) 楽しくないんじゃないですか? こうやって動かなければならないのに、そんな動きしかしないんですね。皆さん、二度とない時間です。体力を全部使って楽しまなければなりません。」と雰囲気を盛り上げようとしたが役不足だった。
BLACKPINKは他のアイドルグループと同様にコンサート開始から終了まで「BLINK」とファンクラブの名前を叫び観客とコミュニケーションを試みた。だが”BLINK”が何かも分からないような観客が多数という点をBLACKPINKは考慮出来ないようだった。
BLACKPINKは初韓国コンサートをオリンピック公園体操競技場で開催した。アイドルファンなら知っているだろうが、体操競技場は単なるコンサート会場以上の意味がある。1回のコンサートで1万~1万2千人を収容するこの場所は大規模なファン層を持つ人気グループを測る物差しになっている。
2015年に高尺スカイドーム(2万5千人収容)が完成するまでオリンピック公園体操競技場が最大の屋内コンサート会場だった。
アイドルグループにとって”夢の会場”と呼ばれる理由もここにある。11月3~4日ここでコンサートを開催したボーイズグループSEVENTEENは「SEVENTEENが遂に体操競技場でコンサートを開催する」と感激した。8月に3日間コンサートを開催したBTOBも「体操競技場は全てのアイドルにとって夢のような舞台」と語った。
13人組男性グループ。グループ名の由来は「13人のメンバーが3つのユニット分かれ1つのグループになるからSEVENTEEN」だが、「SEVENTEENというグループのメンバー数は13人」と聞いて誰もが思い浮かぶような事情により、仕方なくこの由来を考え出したというのが正解。 SEVENTEEN
ある程度のファンを持つグループでもこの会場を完売させることは容易ではない。今年最高のヒット曲”사랑을 했다”を歌うiKONも8月のコンサートで体操競技場を満員に出来なかった。ガールズグループにこの壁はさらに高くなる。FINCL、SES、少女時代、KARA、2NE1がここでコンサートを開催したが客席を埋めることが出来たのは少女時代とSESだけだったという。
このためBLACKPINKの体操競技場コンサート前に懸念の声が上がった。幸か不幸かBLACKPINKのこのコンサートは普通のコンサートとは異なりスポンサーBCカードの名前を全面に掲げ、さらに数社のスポンサーがコンサートを後援した。各スポンサーが様々な形態で配布した招待券のおかげで2日間2万の客席は満席になった。幼い子供を連れた家族単位の観客が多かった理由はこのためだった。
BLACKPINK コンサートスポンサーの比重が大きいコンサートだったせいでBLACKPINKと観衆双方が微妙な雰囲気に包まれる状況を演出した。コンサート中、BLACKPINKはスポンサーを一社一社列挙し宣伝した。ジェニーは「アジア1位決済サービス企業」とカード会社の名前を叫んだ。まさかの発言に客席からは爆笑が起こった。ジェニーは恥ずかしかったのか「大勢の方が来てくださるように宣伝していただきました」と手短に言葉を終えた。ジスは「私の髪、輝いていませんか?」とシャンプー会社の名を上げた。こんなスポンサー紹介がしばらくの間続いた。
BLACKPINK コンサートコンサート中に歌手がスポンサーの宣伝をする式のコンサート自体に問題があるとは言えない。だがこのコンサートで2万の客席を埋めたという事だけを記憶したり、第3世代ガールズグループ初の体操競技場コンサートという称号を付与するのは適切ではない。
BLACKPINK コンサートこれまで多くの先輩アイドルグループが小さな会場から始め、徐々に大きな舞台に立つようになった。自分のために歓呼するファンと共に過ごした時間を振り返ることに感動がある。BLACKPINKは”夢の会場”体操競技場で初コンサートを開催した。今後も有料観客”BLINK”が来ることを願うのか所属事務所YGエンターテインメントの判断が気になる。
(翻訳終わり)
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